ハワイ遠征 5日目

2年 千葉諒

 本日でハワイ遠征は5日目となりました。午前5時からヒロを出発しホノルルへと移動したのですが、その際にヒロでお世話になった方々が早朝にも関わらず見送りに来て下さり、最後までヒロの皆様のあたたかさを感じながら出発しました。
 ホノルルの天気は快晴で日本では夏を思うような1日でした。夕食には数多くの有名人が訪れていてハワイでも有名な「YANAGI ZUSHI」へ行きました。そこで元巨人軍V9時代の捕手で監督としても在籍した9年でチームを8度のリーグ優勝、6度の日本一に導いた森祇晶さんとお会いしました。野球以外のことから学ぶことがたくさんあるとおっしゃっていました。森さんは歴史がお好きで、三國志の諸葛孔明や、孫子の兵法の言葉から野球に繋がっていることがあるといいます。それは野球をする以前に人間的な部分を意味していると感じました。よく言われるように野球だけ上手くてもいけません。歩いていて目の前のゴミを拾う、挨拶や礼儀の正しさ。小さなことでも人間的に成長のない人は野球も成長しないということだと思いました。私自身森さんと同じ捕手を守っています。捕手は視野が広く相手の心理を読み取ることができないと上手い捕手とはいえません。森さんのお話を聞き、野球だけにとらわれず歴史や文化など様々な面からいつもと違視点で野球を学ぶことで、視野が広がり野球のプレーにも結び付くので、常日頃から何気なくただ過ごすのではなくて小さなことから関心を持って過ごしていこうという考えになりました。
 明日でハワイ遠征は最終日となります。これまでヒロ、ホノルルと2つの地域で遠征を行ってきました。そこで1番感じたのは、人の為に尽くすボランティアの気持ちが強く、心優しい人達ばかりということです。ほとんどが初体験の私達に対して気さくに話しかけていただいたり、ジェスチャーを交えて動きを教えていただき、言葉が通じる通じない以前に、そのようなことを気にせず自ら動いていく。自分より相手のことを想う気持ちの現れだと思いました。その際にいつも自分の事しか考えて動いていない自分がいかに小さい人間かが分かりました。そしてハワイの方々が周りの人達から愛されている理由もこれなのだと気付きました。
 明日で遠征最終日となりますが、ここに至るまでに何年もの月日がかかりました。そして池田監督をはじめネイトン吉岡さんやテリーヤギハラさんなど多くのハワイの方々の御協力で成り立ちました。この経験は私達の一生の思い出となり財産です。ハワイで学んだこの経験を糧に過ごしていこうと思います。