オーストラリア遠征【最終日】

2年 野口 彰太


本日でオーストラリア遠征も最終日を迎えました。私達はこの7日間のオーストラリア遠征で沢山の事を経験し、学び成長することができました。特に三つの事が心に残っています。
 一つ目は、オーストラリアのクイーンズランド州の選抜チームとの試合です。私達日本人とは違い、みんな体も大きくパワーも違いました。しかし、野球は体の大きさで勝負が決まるものではありません。バントや盗塁、投手のコントロールであったりと小さな技術が求められるものだと改めて実感させられました。私自身もこのオーストラリア遠征では三試合に登板をさせて頂きました。オーストラリアの人に真っ向から勝負しても力負けしてしまいます。コントロールや変化球などを巧く使うことによって相手打者を抑えるということが大切だと感じました。私の今の一番の課題はコントロールと変化球の精度です。秋季リーグ戦では登板の機会を頂きましたが、コントロールに苦しんでしまうという場面がよく見られました。この冬はこの課題の克服のためもっともっと走り込み下半身を鍛え、投げ込みを行いたいと思います。
また技術の面だけではなく、インコースへの連投の禁止や点差がついてからのバントや盗塁の禁止など、オーストラリアの人ならではの優しさによる暗黙のルールなどもありました。
   
二つ目は食文化の違いです。オーストラリアでの食事は栄養バランスが偏っており、野菜が少なく肉類などのカロリーの高い食べ物が多く、日本の主食であるお米も限られていました。レストランではバイキング形式になっており、好きなものを好きなだけ食べることができましたが、私は肉類や甘いパンなどばかりとってしまい、池田監督や友哉コーチに注意されました。日本とは違いバランスの良い食事がさらに求められるものだと感じました。また、自分のそういった甘えもなくしていかないことには今後の自分の成長はないと感じました。
   
最後に言語の違いです。日本語と英語といった公用語の違いはもちろんですが、日本人が言う「お願いします」や「いただきます」という単語がオーストラリアには存在しません。日本特有の挨拶というものも多く見られ、改めて日本の礼儀の素晴らしさを感じました。また、池田さんもおっしゃっていたように英語だから話せない。話せないから黙っておく。ではいつまで経っても話せるようにはなりません。話せなくても、積極的に会話をしようとする姿勢が大切なのだと実感させられました。
  
このような三つの事以外でも沢山の学ぶことがあり、海外で生活することの難しさを知ることができました。しかし、それ以上に初めての海外ということもあり、楽しさや日本の良さ、オーストラリアの良さを身をもって体験することができました。
   
最後にはなりますが、このような貴重な体験ができたのも沢山の方々の支援があったからです。両親をはじめとする家族、応援する会やOB会の方々には感謝してもしきれません。本当にありがとうございます。私はこの恩を野球を精一杯頑張ることで恩返しできたらと思っております。
   
本日4年生が引退し、明日から新チームがスタートします。私も上級生となり、今まで練習についていくことで精一杯でしたが、今度は引っ張っていく番です。新チームでの投手陣では新4年生に投手がおらず、新3年生である自分達達の学年が軸となって投げていかなくてはなりません。新チームの投手は今のところ7人おり、新入生も入ってきます。私の今の状況では、来年の全日本大会の決勝戦でマウンドに立っている姿は想像できません。変わらなければなりません。自分の課題であるコントロールを克服しなければなりません。そうしないと自分に登板の機会はないと思っています。自分が置かれている立場をはっきりと理解し、今の自分に何ができるのかを常に考え練習に取り組みたいと思います。昨年、全日本大会で優勝することができなかった悔しさに加え、恩返しとしても必ず全日本大会で優勝したいと思います。
   
今後共、温かいご支援の程宜しくお願い致します。